ここでは、初心者やSEOを外部に依頼しようとしている方向けに分かりやすくSEO対策の基本と応用を解説しています。
目次
- SEOとは?
- なぜSEOが必要か?
- SEO用語一覧
- SEOの種類
- SEOのメリット
- SEOのデメリット
- ブラックハットSEOとは?
- SEOの依頼先、SEO業者の選定|優良エンジニアの探し方
- 基本的なSEO対策〜検索順位を上げるための設定
- google analytics(グーグルアナリティクス)による分析
- グーグルサーチコンソール(Google Search Console)
- 『meta title(タイトル)』と『meta description(メタディスクリプション)』の設定
- noindexを適切に活用する
- hタグ(h1、h2など)の最適な設定
- https化(常時SSL化)
- パンくずリスト(Breadcrumb list)
- 記事冒頭(序盤)にキーワードを5個ぐらい入れる
- カテゴリー名の適切な設定
- 適切な内部リンク構造
- URLの正規化と統一リンク設定
- 重要なキーワードをページ内のリンクに含める
- コアウェブバイタル
- 目次(TOC)
- XMLサイトマップ
- Googleの公式スポークスマンのコメントを読む
- ウェブサイトの種類とSEOの関係(ワードプレス、ECサイトなど)
- seo ツール
- 記事を書く際にキーワードプランナーを使うべき
- カオスな世界へ飛び込むために〜トライアンドエラーを継続する鈍感さと気長さが必要
- やってもOKなこと(SEO的に問題ない、ペナルティとならない行為)
- やったらNGなこと(ブラックハットSEO、ペナルティ対象となる行為)
- 参考にしたいサイト
- 弊社の社外WEB担当
SEOとは?
SEOとは「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」の略です。
ヤフーやグーグルなどの検索結果で自社サイトをより上位に表示させる対策のことです。
SEOは『余裕があったらやればいいオプション』と思われがちですが、『マストな対策』と考えた方がいいです。
グーグルもSEOガイドラインを公式に発表しているからです。
なぜSEOが必要か?
SEOが必要な理由は以下です。
1位と10位では13倍クリック数が違うため
以下は、Internet Marketing Ninjas社が2017年に公開したデータです。1位と10位でクリック数が13倍違います。少し乱暴な言い方ですが、同じ商品なら10位が1位になれば売上も13倍になります(下図)。売上げはホームページの閲覧数とおおむね比例するからです。
そのため、検索結果で上位になることは会社の売上げや問合せを大きく左右し、正しいSEOが求められるのです。
以下のデータは、ヒノキブンコが管理するウェブサイトで、1年間のデータを使って、Googleの検索結果に表示されたときの順位とそのときのクリック率を調べたものです。月間PVは10万前後です。ここでもやはり、1位と10位ではクリック率が6倍以上違いましたし、1位でクリック率が30%を超えるページも多くありました。
ロングテールキーワードを戦略的に狙えるため
また、2語以上のセット検索ワード(ロングテールキーワード)を効率的に狙えるのもSEOの強みです。セット検索ワードは富士山の裾野のように無尽蔵に広がっているため、それらで上位表示されるようになれば、ホームページを見に来てくれる人やそこから問合せや注文をしてくれる人は飛躍的に増えます。
グーグルがSEOを推奨しているため
SEOは決して裏の手ではありません。グーグルもSEOガイドラインを公開しているほどの正当法です。
そのため、予算的制約もあるでしょうが、本来SEOを完備とまではいかなくとも最低限整備したウェブ制作物を納品することが求められます。
納品されたホームページはSEOが考慮されていないケースが多いため
SEOはデザインやシステムと違い、表に出ない部分なので、SEOが考慮されていないウェブサイトが多いのが現状です。
SEOエンジニアが制作に介入しないケースは今も多く、SEOを無視して自由にデザインに舵を切った制作も多く見受けられます。
実際に、SEOエンジニアによるSEO対策費用を見積もり段階で盛り込んだとしても、クライアント側がその重要性を認知していない場合は削られやすい部分です。新築を建てる際の断熱性能や基礎周りにSEO は似ているかもしれません。
そんか背景もあり、すでに運用しているウェブサイトでと、SEO面を改善しただけで閲覧数や問い合わせ、売り上げが大きく増加できるケースも実は世の中には多いのです。
SEO用語一覧
まずは、最低限のSEO用語を説明しておきます。これだけ覚えておけば、このページは理解できます。
検索エンジン
検索エンジンとは、GoogleやYahoo!などインターネットで検索する時に使う画面のことを言います。
私たちは自由に検索エンジンを選ぶ権利もありますが、実際にはその検索性能から一択です。
Googleの検索性能が非常に高く、Yahoo!の検索エンジンはGoogleの検索エンジンをそのまま採用しているので、世の中で行われる検索の9割以上は、Googleの検索エンジンを介していると言えます。GoogleとYahoo!の国内シェアが9割以上だからです。
そのため、現在のSEO対策はGoogleに向けられた対策と言って過言ではありません。
以下の記事もご参考ください。新しい検索エンジンの話題です。
検索ボリューム
検索ボリュームとは、そのキーワードが世間でどれくらい検索されているかを示す数のことで、一般的に月間平均数で語られます。検索ボリュームを調べるには、「aramakijake.jp」などのフリーサイトや「ahrefs」などの有料ツール、グーグル広告の「Googleキーワードプランナー」を使います。
たとえば、「山梨 桃」なら、グーグルで月間2800の検索があることが分かります。Yahoo!と合わせると6000近くの検索があると想定されます。
PV
ページビュー(閲覧数)。HPがどれだけの人に見られたか示す指標。
自然検索(オーガニック検索)・自然検索流入(オーガニック流入)
グーグルやヤフーで検索して検索結果からHPに来ることを自然検索、オーガニック検索と呼びます。自然検索でHPに入ってきてもらうことを、自然検索流入、オーガニック流入と呼びます。対して、グーグル広告やYahoo広告などでHPに入ってきてもらうことを広告流入と呼びます。
検索意図
検索に慣れている人もいれば、検索に慣れていない人もいます。しかし、そこには共通して、こんな検索結果に出会いたいという『検索意図』を持っています。
たとえば、「エモい」と検索する人と「エモいとは」と検索する人の検索意図は同じかもしれません。しかし、「エモい」と「エモい 例」と検索する人の検索意図は違うかもしれません。
人は検索しながら、こんなことが書いてあるページがあればいいのだけど、と頭の中に絵を描くのです。
実は、この『検索意図』がSEO対策上とても重要になります。
グーグルアナリティクス
サイトのアクセス状況、書いた記事の滞在時間などを知ることができます。
SEOの種類
SEOは以下の3つに分けられるとよく言われます。あまりこれらの用語に縛られる必要はないですが、基本として知っておきたいところです。
内部SEO
内部SEOとは、ホームページのコードをグーグルのSEOガイドラインに沿うように正しく記述することです。
外部SEO
外部SEOとは、サイトが別のどのサイトからリンクされているか把握し、ドメインがより高く評価されるよう、最善の設定を目指すことです。
コンテンツSEO
コンテンツSEOとは、記事や動画、イラストなどを駆使して、検索意図に合った内容を作り込み、上位の検索順位を目指す施策。
SEOの本質はコンテンツSEOにあると筆者は考えています。その効果が最大限発揮されれば、ビッグワードの攻略も見えてきます。
SEOのメリット
SEOのメリットは以下です。
順位が上がり、見てくれる人が増えて、売上げや問合せが増える
適切なSEOで検索順位が上がり、検索順位が上がると問合せや売上げが増えます。筆者のクライアントでもそのようなケースを多く見てきました。
集客ツールになる・資産になる
ホームページは作っただけではただの飾りですが、ホームページから毎月問い合わせや注文が入れば、ホームページが営業の代わりとなり、金融商品や不動産のように資産となります。
SEOのデメリット
ホームページ制作とは別に費用がかかる
ホームページ制作でSEOの項目が見積もりに入っているのは稀です。ホームページ制作後にSEO改善していくのが一般的で、SEO専門家に任せる場合、別途で費用がかかります。
時間がかかる、時間をかけても成功しない場合もある
SEOはデザインやシステム開発のように、目に見える形で納品できるものではなく、ドメイン評価の変化や滞在時間の改善など動向を見ながら、トライアンドエラーを繰り返していく作業です。とりわけコンテンツSEOは不確定な要素が多く、成功するか失敗するかはやってみないと分からない部分があります。
アドセンス(広告感)同様、勘どころを心得ているかどうかが大事で、時間をかけても成功しない場合もあります。
なるべく実績のあるSEO専門家と信頼関係の下で長期的に進めていくことが大事です。
ブラックハットSEOとは?
グーグルなどの検索エンジンのアルゴリズム(計算方法)の穴やくせを突いて、不正に検索順位を上昇させるのがブラックハットSEO。
対して、検索エンジンのガイドラインに則った正当なSEO、問題のないSEOのことを「ホワイトハットSEO」と呼びます。
ブラックハットSEOには、以下があります。
- 大量の被リンク設置、購入
- 隠しリンク、隠しテキスト
- 特定のキーワードをターゲットに自動的に生成された不自然な文章(ワードサラダ)
- クローキング(人と検索エンジンに、異なる内容を意図的に表示させる行為)
昔はグーグルのアルゴリズムがこのようなブラックハットSEOを検出する精度が低かったため、ブラックハットSEOで順位が上がることがあったため、ブラックハットSEOが横行していました。
しかし、今は検索アルゴリズムの検出精度が上がり、ブラックハットSEOを行った場合、検索順位から消えるなどのペナルティが科されます。当然、グーグルはブラックハットSEOを行わないよう警告しています。
そのため、ブラックハットSEOは順位が上がらないため、もはやSEOでさえないのです。
現在、「ブラックハットSEOは行わない、清く正しいホワイトハットSEOだけを行う」ことがSEO対策となります。
気を付けたいのは、ブラックハットSEOを勝手に設定してしまうような悪い業者は減ったものの、そのつもりはないのに知識不足などで制作会社が知らずにブラックハットSEOに該当する行為をしてしまうケースです。
そのため、Web制作(ホームページ制作、ランディングページ制作など)を依頼する場合は、SEOについて一定の知識がある制作会社、あるいは制作にあたり外部のSEO専門家を入れている制作会社に依頼することをおすすめします。
「ブラックハットSEOとホワイトハットSEO」について、もっと詳しく知るには以下の記事もどうぞ。
SEOの依頼先、SEO業者の選定|優良エンジニアの探し方
かつてブラックハットSEOが横行したせいで、SEOのイメージは決してよくない時期がありました。しかし、清く正しいSEO(ホワイトハットSEO)により、あなたのHPの集客や認知を向上できるのは今も変わりません。グーグルもSEOを推奨しています▼
オンライン コンテンツを所有または管理されていて、Google 検索を通じた収益化や宣伝を強化したいとお考えの方を対象としています。
『検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド(https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/seo-starter-guide?hl=ja#for-non-sensitive-information,-block-unwanted-crawling-by-using-robots.txt)』
とくに会社の収益がECサイトであるケースやホームページの閲覧数が利益に結びつきやすい業態は、本格的なSEOを導入することを検討すべきです。
ただ、適切なSEOは簡単に実施できるわけでなく専門的な知識と現場経験が必要になるため、『優秀なSEOエンジニアに依頼できるかどうか』がキーとなります。
これは『優秀な制作会社に依頼できるかどうか』ということではありません。『そこに優秀なSEOエンジニアが1人いるかどうか』ということです。
以下について訊いてみると、その方がSEO上級者かどうか知るヒントになるかもしれません。
*あくまで個人的な意見です。
【SEO上級者かどうか?】「ビッグワードで10位以内に入れたことはありますか?」
ビッグワードとは月間検索ボリューム100万を超える検索ワードです。
当然ライバルが多く、検索結果の順位が1ページ以内に入るのが非常に難しいワードです。もちろん引き受けたドメインのパワーにも大きく左右されますが、そんなビッグワードで1ページ以内に入れたことのある実績を持っているなら、そのエンジニアはSEO上級者と言えると思います。
(なお、当サイト「ヒノキブンコ」はビッグワードで全国2位まで企業HPを2年かけて上昇させた経験があります)
【SEO上級者かどうか?】「エイチレフスはいいですか?」
エイチレフスは間違いなく世界最強のSEOツールです。熾烈なビッグワードの上位争いに参戦しようとするとき、このツールは実に多くの示唆を与えてくれます。このツールの存在を知っていて、かつこれを使いこなしているSEOエンジニアは上級者であると言えるのではないかと思います。
【SEO上級者かどうか?】分かりやすい言葉で説明してくれるか?
SEOというフィールドは、専門用語という草がぎっしり生えた原野です。その草をかみ砕いて反芻して、相談者に分かりやすく説明してくれるエンジニアがおすすめです。
SEO支援では、専門用語を使ってもお客様に分かってもらえないことがしばしばです。「今月は構造化マークアップを改善しました」「h1タグをロゴから商品名に変えました」と言っても、分からないと思います。
長年SEO支援でお客様と向き合っていると、自然とわかりやすい言葉で説明するようになるのではないでしょうか。
基本的なSEO対策〜検索順位を上げるための設定
以下はSEOエンジニアが対応することですが、SEOの基礎的な部分となるため、ホームページ担当者やSEOを依頼する方も一読しておくといいでしょう。
google analytics(グーグルアナリティクス)による分析
学校の期末テストが終わると、しばらくして点数が発表されます。しかし、単に何点取れたかだけでは、どこで間違えたのか、どこで得点率が良かったのか分かりませんので、今後の対策が具体的に立てられません。そのため、自分で自己採点したり、戻ってきた解答用紙を見直して、どこが間違っていたか見直します。それに基づき、自分の得意不得意を見直し、今後の勉強に活かします。
google analyticsはその作業に似てます。書いた記事のどこがだれに受けたのか、逆になぜどの記事が受けなかったのかをグーグルアナリティクスは教えてくれます。具体的には、ホームページを構成するすべてのウェブページをいつ、どの地域の人がどのブラウザや端末(スマホかPCかタブレットか)で何回読んだか、何分何秒かけて読んだかが分かります。このあとすぐ触れますが、この『何分何秒かけて読んだか』は非常に重要で、これが長いとグーグルは『いいページだ!』と判定してくれて、ゆくゆくは順位があがり、PVが上がることになります。これを平均滞在時間といいます。
グーグルアナリティクスでの分析と改善をちゃんと行うSEO会社は、長期的にクライアントに盤石な成果を出しやすいと思います。それは今の状況を正確に把握し、それに基づいて改善を行っていくからです。弊社もSEO契約する場合、グーグルアナリティクスの権限付与をしていただくところからスタートします。
セッション数(訪問数)とUU( ユニークユーザー数)とPV(ページビュー)
- セッション数(訪問数):ユーザー不問でサイト訪問された回数(1人の人が3回訪問したらカウントは3)
- UU(ユニークユーザー数):ユニークなユーザー数(1人の人が3回訪問してもカウントは1)
- PV(ページビュー):ページが表示された回数(同じ人が3回見たら、カウントは3)
セッション数、UU、PVを図書館で例えてみます。
図書館の総入館数がセッション数です。同じ人が2回来たら2回とカウントします。
図書館の入館カード作成数がUUです。正確に言うと、2年間入館カード作成数+既に2年前以前にカード作成し2年以内に入館した人の数です。
本が読まれた回数がPVです。Aという本を2回読んで、Bという本を1回読んだら、3回とカウントされます。同じ人でも違う人でも関係ありません。
セッション数、UU、PV、すべてチェックすべき?
どの指標も、あげた記事やウェブサイト全体の効果を知る上で大切な指標ですが、筆者はPVだけ見ていればいいと思います。セッション数、UUまで気にするのは外注レベル、専門SEO担当がやるレベルです。
平均滞在時間は重要
筆者はいつもPV数を確認したあとに、滞在時間を見ます。この2つを見るためにgoogle analyticsにログインすると言っても過言ではありません。
とくに平均滞在時間はgoogleがサイトやページに評価をつける上で重要な指標にしていると筆者はある程度の確信を持って予想しています。なぜなら、googleの企業目標は滞在時間により達成されると考えるからです。
googleは、ユーザー(検索する人、閲覧する人)の利便性を非常に重視します。利便性とはこの場合、ユーザーが探してること、調べたいことになるべくすばやくたどり着けることです。開いたページがなるべくそのユーザーが求める内容であることを非常に重視しています。ここがgoogle検索エンジンの背骨であり、そこの精度が高ければ高いほどgoogleは今後も世界中の人に満足感を持って使われていくはずです。
ですので『そのページがユーザーにとって役立ったかどうか?』はグーグルが非常に気にする部分であり、その評価方法もシビアにならざるを得ません。
では、そのページがユーザーにとって満足できるページだったかどうか?googleはこれをどうやって判定しているでしょうか?
この部分はグーグルの秘匿技術なので非公開であり、誰も知ることができませんので、推測するしかありません。まず、PVと滞在時間を判断根拠にしている可能性が高いと予想されます(他にも離脱率、直帰率などの指標がありますが、ここでは触れません)。
PVについては検索順位で大きく影響されてしまいます。つまり、googleはPVを純粋に根拠にできないはずです。この下の章『1位と10位でクリック数が13倍違う』でも述べますが、検索順位でPVは何十倍も変わってしまいますので、PVをそのページが良質かどうかの客観的な評価にはできません。そのため、意図的に一定期間順位を上げて閲覧者の反応を見るgoogleハネムーンが行われるのです(googleハネムーンはgoogleも公式にその存在を認めています)。
ページ評価にPVが使えないとなると、検索順位に影響されずに閲覧者の満足度、好感、信頼感が表出される指標は何かということになりますが、これは私の考えでは滞在時間だと思います。
わたしたちはそのページが役立ちそうだと思ったら、椅子にちゃんと座り直して姿勢を整え、ちゃんと読もうとします。多少忙しくともそのページを時間をかけてじっくり読みます。
実際に私のクライアントのケースですが、滞在時間が4分を超えてくるとその後数ヶ月以内にそのページのPV数が対数的に(人口増加的に)増加していくケースを多く経験しています。
長くなりましたが、まとめると、google analytics(グーグルアナリティクス)による分析を行うなら、滞在時間を気にしてください。書いた記事の平均滞在時間が何分何秒なのか、滞在時間を延ばすためにその記事をどんな風に改善できるか、それを考えてください。
グーグルサーチコンソール(Google Search Console)
グーグルサーチコンソールは、グーグルへどのようにサイトの状況が伝わっているか知るためのツールです。「このページを公開したので、はやくみんなが見られるようにしてください」とグーグルに伝えることなどもできます。
サーチコンソールを設定しただけでドメインやページの評価が上がるわけではありませんが、閲覧者がどんなワードで検索しているか、クロールの回数はどれくらいか、を確認することができます。
また、滅多にありませんが、手動ペナルティを受けたとき、googleがあなたに『あなたのサイトがいまペナルティを受けていますよ』と知らせてくれるのもこのサーチコンソールです。
ただ、私たちが直面する困難なペナルティの多くが自動ペナルティといって、googleが知らせてくれないタイプのペナルティですので、手動ペナルティが来てないからといって、ペナルティを受けていないとは限りません。
『meta title(タイトル)』と『meta description(メタディスクリプション)』の設定
これはとても大切な設定です。そもそもここが正しく設定されていないがゆえに、せっかくページの中身はいいのに、googleに正当に評価されずに順位が上がってこない(損をしている)と思われるページは実に多く見受けられます。
「タイトル 付け方 SEO」「メタディスクリプション 書き方 SEO」などでググれば、いい解説記事がたくさん出てくるので、ここで解説する必要はないでしょう。
ただ言いたいのは、この2つの付け方はセンスの問題ということです。繰り返し実践を繰り返すことで、広告感(アドセンス)ならぬメタセンスを身につけてください(それがうまくいったかどうかを後から振り返ることができるのがgoogle analyticsです)。
なお、ワードプレスのSEOプラグイン「yoastSEO」などですべてのページに簡単に『title』と『meta description(メタディスクリプション)』を設定することができます。文字数が最適かなども色で分かりやすくガイドしてくれるので便利です。有名な「All in One SEO Pack」もいいのですが、カテゴリーページなどが初期設定で「noindex」に設定されているので注意してください。カテゴリーページが大きなPVを生み出している場合、この初期設定だとPVは激減します(過去にお客様の相談で、このケースがありました)。noindexについては次に説明します。
noindexを適切に活用する
検索結果に表示させる必要のない(グーグルに評価してもらう必要のない)ページを、noindexする、つまりインデックスさせない設定をします。
検索順位はサイトのドメイン評価で大きく左右されます。そしてそのドメイン評価はそのサイトを構成するページのそれぞれの評価の平均で成り立っています(少し語弊がありますが)。よって、無駄なページはgoogleに見せずに評価を落としたくないところです。
実は、googleに「このページはただのおまけなので、評価対象にいれないでください」と伝えることができます。これはnoindexを<head>部分に記載することで伝えられます。一般的には以下のページをインデックスさせないとSEO効果が高まると言われてます。
- 画像ページ
- 内容がほどんどないページ(問い合わせページなど)
- 日付こと、作者ごとのアーカイブページ
これらのページはgoogleの評価が低くなりがちで、ドメイン評価の際、足を引っ張る可能性が高いので、noindexの設定をします。
インデックスしない(noindex)けどリンクは辿ってほしい(follow)場合「noindex, follow」と指定すればいいとよく書かれていますが、「noindex, follow」は結局「noindex, nofollow」と同じになるそうです。一度noindexをかけてしまうと、googleはそのページを巡回しなくなります。
noindexの設定はワードプレスならyoast SEO、All in One SEO Packなどのプラグインを使えばとても簡単に設定できます。
hタグ(h1、h2など)の最適な設定
見出し設定は重要です。とくにその記事がAやBというキーワードの検索で見つけて欲しいと思ったら、そのAとBをh1タグ(h1見出し)に含めてください。
また、h2見出し(タグ)、h3見出し(タグ)についても、閲覧者がコンテンツの内容を理解しやすくなり滞在時間が向上する可能性が高いので設定すべきです。またgoogleのインデックスや評価付けにも効果があると言われています(ただし、効果はないという意見もある)。
h1タグはなるべくコンテンツの始めに、その記事のタイトルとして設定します。
h2タグ、h3タグはh2タグだからgoogleに重視されるなどはないようなので、とくに順番など意識する必要はないかもしれませんが、閲覧者のことを考えれば、分かりやすくなっていた方がいいです。
グーグルのジョン・ミューラーさんはhタグの誤用について、以下のように言っています。
「実際には問題にならない。ページの内容を理解するために見出しタグを使っているが、(h2、h3などが)正しい順番でなくてもいい」
ジョン・ミューラー氏(グーグル)
https化(常時SSL化)
常時SSL(https)とは通信の安全性に関わる設定です。その原理はここでは省きますが(というか詳しく分からない・・・)、特筆すべきは、CHROMEなどのブラウザ上でこの常時SSL化に対応していないサイトは以下のような警告が表示されるようになったことです。
まじめに運用しているサイトが、あたかも危険なサイトという印象を訪問者に与えてしまうので、ECショップなどではコンバージョンへの影響が避けられません。
ですので、早めにhttps化を行うことをおすすめします。ウェブ制作会社にお願いすればやっていただけますし、サイト規模にもよりますが、5万円ほどで弊社でも行えます。
パンくずリスト(Breadcrumb list)
パンくずリストとは、今いるページがサイト全体の中のどの位置かを一目で伝えるもので、広く定着しているため、多くの閲覧者に見られる部分です。
パンくずリストには以下の2つの役割があると言われています。
- ユーザーに今いる場所を教える。
- 検索エンジンロボットにサイト構造を教える。
よって、サイトのユーザビリティーが向上し、検索優位になると言われています。
ただし、不適切なパンくずリストにならないようにしてください。例えば、カテゴリー名が未分類のままなどです。
パンくずリストはワードプレスであれば、テーマの機能を利用したり、専用のプラグインを利用すれば簡単に導入できます。ここにもワードプレスの強みがあります。
記事冒頭(序盤)にキーワードを5個ぐらい入れる
「キーワード出現率」とは、狙っているキーワードがその記事全体の単語の何%を占めているかを表す割合です。昔はこの値が3〜4%ぐらいがいい、6〜8%ぐらいがいい、などいろいろと言われていました。
今はあまり関係がないと言われています。記事全体のキーワード出現率はあまり気にしなくていいということです。
ただ、記事・ページの冒頭部分(イントロダクション、挨拶文、冒頭文、巻頭言などと言われる部分)には多め(5個以上?)あった方がいいと言われています。
単純にこの部分からキーワードを削除したり入れたりしてテストしたところ、検索順位結果が20位以上変化した、と報告するブログもいくつか見かけましたし、自分の場合でも、同様の傾向は見られます。
ですので、冒頭の文章にキーワードを意識的に入れることは大事です。
カテゴリー名の適切な設定
カテゴリ設定・カテゴリーページの設定は重要です。カテゴリーを軽率に変えてしまったために自然検索トラフィックが激減した、カテゴリーを正しく設定したら自然検索トラフィックが増加したなどのレポート記事は世の中に溢れています。とくにカテゴリー名の適切な設定は重要です。
ここでは、ワードプレスで簡単に設定できるカテゴリー名について述べます。
カテゴリー名には検索数が多く、あなたがこのワードで検索されてHPに来て欲しいというワードをいれます。なるべく一般的なワードを使い、マニアックなワードや無意味なワード(日記、ブログ、できごとなどのワード)は使うべきではありません。
意味のあるカテゴリー名だけを残し、不要はカテゴリーは気前よく削除してください。カテゴリーのmeta robotタグは『index, follow』に設定します。そのやり方は『カテゴリー meta index 設定』などで検索するとたくさん出てきます。
重要な検索ワードをカテゴリー名にし、そこに正統的に属すことができる記事をしっかり書いていくことを意識してください。
適切な内部リンク構造
内部リンクとは自分のウェブサイト内でどのようにリンクを張られているかのことで、内部リンク構造とはその構造のことです。
例えると、家の導線みたいなものです。キッチンと洗濯機が近ければ便利だし、キッチン・洗面所・リビングがぐるっと一回りできる回遊動線なら最高です。逆に、玄関の正面にトイレがあったら気まずいですし、浴室と洗濯室が離れていたら悲しいです・・・。
内部リンクを改善することは、家の導線をよくすることに似ています。ただし、家の導線は家を建てるときにある程度決まってしまうように、内部リンク構造もウェブサイトを作ったときにある程度決まってしまい、あとから改善するのはリフォーム並みの大施工になることもあるので、はじめにいい内部リンク構造を持つデザインにしてもらう、ワードプレスならそのようなテーマを選ぶことが大事です(ワードプレスだと、プラグインなどで比較的容易に内部リンク構造を改善できることが多いです)。
閲覧者も検索エンジンロボット(クローラー)も、今いるページのリンクを辿りながら別のページへ移動するので、行きたいところに行きやすいサイトは人もgoogleロボットも満足させ、サイトやドメインの評価が高まるということになります。
では、具体的に内部リンクとは何かということですが、これは具体的に「これ!」って内容が決まっているわけではなく、いくつもの設定が含まれます。内部リンクとは、愛や正義のように抽象的な概念言葉になります。
以下は理想的な内部リンク構造を実現するための一般的なものです。後に触れる「パンくずリスト」も内部リンクの一つです。
URLの正規化と統一リンク設定
「url末尾がindex.htmlとindexが両方存在する」、「wwwが付いてるのと付いていないのが両方表示される」、「https化(常時SLL化)したけど、httpバージョンもまだ表示される」、「レスポンシブにして、sp(スマホ専用画面)を廃止したけど、spでも表示される」など、一つのページに対して複数のURLの形で表示されてしまうのは、ページ評価が分散して、SEO的にはデメリットです。統一されてないサイトはよく見かけます。リニューアルでPVが落ちてしまってなかなか戻らない、などの相談は多く、その設定だけで回復する場合もあります。
そのサイトの制作経歴(改善、リニューアル)などでそういうケースが起こることがありますが、同じページなのにURLが微妙に違うページが複数存在するのはあまりよくありません。基本的には、デフォルトでURLは一定のルールに則り、1つに統一するようにするのが理想です。
内部リンクも一つのURLへのリンクを張るようにします。
また、統一できない場合は、ページ評価を集中させるため、301リダイレクトを設定して、単一の現行URLへ移動するように設定します。
この正しい設定を行うためには、301リダイレクトと404表示をSEO的に理解している必要があり、ウェブ制作会社でもこのあたりをちゃんと理解している人がいるかどうかで、正しく対応できるか決まります。
国税局のHPリニューアルのトラブル、製作チーム側には301リダイレクトについてSEO的な知識を持ち合わせていなかったために起こったと思われます。そのため、HPリニューアルにはSEOに精通する人間をチームに置くことが本来大事です。
「スマホサイトは/sp」などPC画面版と異なるURLの同一ページが存在する場合は、ページの<head>部分に「rel=”canonical”」を設定し、PCR画面版のURLと同じであることを検索エンジンに伝えます。
重要なキーワードをページ内のリンクに含める
よくページ内でリンクが「こちら」「専用フォーム」などの文字で貼られていますが、これはもったいないです。具体的に、検索キーワードを含めた言葉に対してリンクを張ってください。
なぜかというと、googleはある検索ワードがその記事やページでどれだけ関連性があるか、有用性があるかを判断するとき、リンクされた文字列を重視する傾向があるからです。
コアウェブバイタル
準備中
目次(TOC)
実はこれは結構大事かもしれないと感じています。閲覧者にウケがいい気がします。とくに長い記事になるほど。
記事の冒頭に目次を置くと、閲覧者が記事の内容を一目で把握でき、すきな項目にジャンプできるので、ボリュームのある記事でも閲覧者が離脱する率が低下し、滞在時間も向上します。
ワードプレスなら「TOC+(Table of Contents Plus)」などのプラグインで目次をとても簡単に実装できます。この記事の目次もTOC+で自動作成しています。こういう部分はやはりワードプレスに分(ぶ)があります。
XMLサイトマップ
xmlサイトマップをgoogle search consoleからgoogleに知らせることで、新しい記事やページを追加したことをいち早くgoogleに知らせることができます。ただし、googleも公式に言っているように、サイトマップ送信をしてクロール回数が増えたり、検索順位が上がるわけではありません。そもそも、サイトマップを送ったからといって、そのページがgoogleにインデックスされるかも分かりません。
大事なのは、googleのクローリングがしやすいサイト構造にしておくことです。そうすれば、サイトマップの送信する、しないはSEOに関係ありません。
Googleの公式スポークスマンのコメントを読む
今述べたグーグルのジョン・ミューラー(John Mueller)さんはGoogleのエンジニアで、一般市民のSEOにまつわる疑問に気さくに答えてくれる人です
googleの検索アルゴリズムは非公開であるゆえ、googleに勤務する人の生の声を世界のSEO関係者は強く求めています。その情報がのちのち、巷(ちまた)のSEO対策に反映されてくるのです(実は日本のSEOはアメリカのSEOの焼き直しに過ぎません)。
このようなGoogleのスポークスマンのコメントは英語ですが、重要なコメントは日本のSEO関係者が日本語に翻訳して紹介していることも多いので、英語が読めないからと臆することはありません。
このようなコメントに目を通すと、googleの方針や理念、大事にしていることが伝わってきます。それは長期的にSEOに取り組んでいく場合大事なセンスと思います。
「少し目を通す」と書いたのは、数が膨大なので、あまり隅々まで彼らのコメントに目を通していると、肝心なコンテンツ制作の時間がなくなってしまうからです。人生の時間は限られています(^^)
ちなみに、ミューラーさんの他にも、SEOについて助言してくれるgoogleの人はゲイリー・イリーズ(Gary Illyes)さん、マット・カッツ(Matt Cutts)さんがいます。
とくにマット・カッツさんは2015年あたりまでGoogleの公式スポークスマンとして、SEOの黎明期から貢献度が大きかった人です。パンダアップデートやペンギンアップデートの開発にも関わったエンジニアです。2017年には米政府の事業に関わっていると言われています。
ウェブサイトの種類とSEOの関係(ワードプレス、ECサイトなど)
ウェブサイトを作る場合、いくつかの種類があります。従来からの構築方法(htmlとcss)、CMS(ワードプレスなど)、ECサイト(ECCUBE、base、カラーミーなど)が挙げられます。
それぞれがSEO面で強いのか弱いのか気になるところかと思いますので、解説していきます。
ワードプレスはSEO面からもおすすめ
ワードプレスはSEO面からおすすめです。
下のSEO対策で述べる多くの項目はワードプレスなら比較的簡単に対応できます。このあとの『SEO対策』の項目で「ワードプレスなら簡単にできます」というセリフが頻出します。
たとえば、各ページの『title』と『meta description(メタディスクリプション)』はワードプレスなら簡単に設定することができますし、noindexの設定やTOC(目次)、パンくずリストもワードプレスなら簡単に実装できます。
このSEO対策の手軽さが、ワードプレスがSEOにいいと言われる由縁です。
ワードプレスはプラグインという新しい機能をそのホームページに実装する手段が多く用意されています。それらはHPのデザイン・見栄えに関わるものから、SEOに特化したものまでさまざまあります。
ワードプレスならサイトを英語化するのも比較的簡単です無料テーマのデザインもどんどんかっこよくなっています。パララックスを取り入れたデザインや動画、多様なスライダーも導入しやすく、デザインのフットワークが軽いのもワードプレスの特徴です。
また、ワードプレスはチームでコンテンツを進めようとするときにも向いています。オーナー、会社側が管理でき、記事を効率的に公開できます。公開すると、TOCや内部リンクやパンくずリストが自動で生成されることも魅力的です。
ささいなことですが、SEOに着実に利いてきます。html+cssでの制作の場合、たとえば制作会社がdreamweaverで管理していたりすると、同様のスキルを持った人が社内にいなければ記事を簡単に公開することはできないし、ましてやTOCや内部リンクやパンくずリストが生成することは困難です。
その差こそ、ワードプレスがこれだけ急速に普及した理由と筆者は考えています。
ただし、ワードプレスは外部からの不正ログインなどの攻撃を受けやすいので、セキュリティが大事です。多様なセキュリティー対策ができるサーバー(ホスティングサービス)を使用することをおすすめします。
詳しくは以下に書きました▼
レンタルカート、ECショップ
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seo ツール
goodkeyword
自社HPが検索で引っかかりたい検索ワードがどんなキーワードとセットで検索されているか分かります。記事制作時、そのようなセットのキーワードをh2タグなどに盛り込むとPV増加の効果が生まれます。また、これはカテゴリー名を決定する場合や、記事タイトル、メタディスクリプションを設定する際にも大いに役立ちます。
グーグル広告のキーワードプランナー
こちらもキーワードの検索ボリュームを調べられます。実際に広告を出していると、細かい数まで検索ボリュームがわかります。広告を出していないと、「月間検索数:100〜1万」という感じで分かります。
GRC
自分のサイトが、ある検索ワードで検索すると何位かをgoogle、yahoo、bingで調べて記録してくれるソフトです。このソフトはある意味、google analyticsのような役割と似ていて、記事書きという自分が頑張ったことに対して反応がどうだったかを知る手段となります。ゆえに、コンテンツSEOのセンスを培ってくれるツールと言えます。
ahrefs
最強のツールです。エイチレフスと呼びます。長年SEOメインで仕事をしてきた身としては、これに勝るSEOツールはないという感じです。
このツールのミソは、世界中のどんなサイトでも、被リンクの分析やオーガニックでどんなワードでどんなページがどれくらいの流入が想定されるか、把握できることです。
これは単にライバルの分析ということに留まらず、その業種で検索ユーザが何を求めているのか、何がユーザビリティの向上につながるのか、改めて再考の機会が得られます。それをクライアント様と共有することで、さまざまな気づきがあり、成果につながります。
無料コースもありますが、有料の方がいいです。
記事を書く際にキーワードプランナーを使うべき
化ける記事をどう書くか?これはとても難しい問題です。
まずは市場調査。ニーズのないことをいくら詳しく書いてもPVの伸びはたかが知れています。ここは大事です。その検索ワードがどれくらいの数検索されているか、google広告のキーワードプランナーで簡単に調べることができますので事前に把握することをおすすめします。広告を出さなくてもgoogleのアカウントさえ作れば、キーワードプランナーを使えます。使い方は簡単で、
①メニューの左上「キーワードプランナー」をクリックして、
②左の「新しいキーワードを見つける」をクリックして、
③キーワードを入力して検索するだけ。「虫取り網」と検索すると、オオクワガタ、カブトムシ、捕虫網、などのキーワードも重要であることが分かります。何をターゲットにするかにもよりますが、関連のワードを誠実に記事の中に取り込むことはPV数を増やしていくのにとても有効です。逆にただキーワードをいれただけで記事の中でそのワードについて触れなかったら読者は離れるでしょう。
ニーズが多いワードが決まったら、自分だけの切り口で展開するといいと思います。
社内と社外の聞き取り、ヒアリング、取材を大事にして、ユーザーレポート、職人やベテラン社員だけが知ることを書くのもいいと思います。オリジナルの図表をパワーポイントなどで作ったり、実際のPC画面をキャプチャして図解するのもおすすめです。
でも結局は、いい記事を書くセオリーってないんだと思います。やってみてうまくいけばそれが正解、勝者がルールを作るみたいなことだと思います。
あと、著作権、肖像権など法的ルールはちゃんと守ってください。
カオスな世界へ飛び込むために〜トライアンドエラーを継続する鈍感さと気長さが必要
このようなカオスな世界へ飛び込むなら、何にでもとりあえずチャレンジする精神、トライアンドエラーを継続するタフさが必要なのかもしれません。また、結果が出るには半年、1年、ときに2年と時間がかかりますので、焦らず気長に待つ姿勢も必要です。
やってもOKなこと(SEO的に問題ない、ペナルティとならない行為)
やってもSEO的に問題なく、ペナルティとならない行為は以下。
アコーディオン式、折りたたみ式コンテンツ
以下の目的でアコーディオン式、折りたたみ式コンテンツにすることがあるが、これはSEO的に問題ない。隠れている部分の文章もグーグルからインデックスされる。有名サイト、ウィキペディアでもコンテンツははじめ隠れていて、見出しをタッチするとコンテンツが広がる構造だが、当然ペナルティは受けていない。
- スマホだと長くなるので、全体が見えるようにはじめは見出しだけ表示しておく
- ハンバーガーメニュー(スマホのグローバルメニューをボタンで隠しておく)
- 上部にタブを配置し、タブを押すとコンテンツが切り替わる(解説や手順ページなど)
- 記事の続きを読むボタン
4はユーザビリティが低下するのでおすすめしないが、それ以外はSEO的にとくに問題ない。
昔は隠れている部分はGoogleの順位評価の対象外になったり、インデックスされない場合があったが、現在はグーグルはそのような処理はしてない。
やったらNGなこと(ブラックハットSEO、ペナルティ対象となる行為)
以下は、やってしまうと順位が逆に急下降するリスクのあるブラックハットSEOと言われるものです。注意してください。
サテライトマルチサイト法
被リンクなどを意識して複数のサイトを立ち上げ、目的のサイトの順位を上げる方法です。ブラックハットSEOに当てはまる場合が多く、おすすめしません。
リンクを買う、無関係な被リンクをつける(危険!)=ペンギンアップデートのこと
これはとても危険な行為です。googleからペナルティを受け、検索圏外に飛ばされます。
昔は、なりふり構わず、あからさまに無関係な被リンクを張りまくり、自分のサイトを検索上位に表示するというのが横行していました。その結果、内容があまりないのに上位に表示されるサイトというのが結構ありました。
2012年、googleはそのような状況への対策に乗り出します。ペンギンアップデートという検索アルゴリズムの大幅な改良を行い、そのようなサイトを圏外に飛ばしました。これにより、実店舗はなくそのような被リンク対策によりネット上位に表示させ売上を立てていたショッピングサイトが100位圏外に飛ばされ、売上が立たなくなって廃業したというケースが多く起こりました。
しかしグーグル先生も機械。機械的に検索結果を返している以上、windowsが更新プログラムを発表しつづけるのと同じで、google検索のシステムにもまだ穴があります。そんな穴をついて、グーグル先生にバレないギリギリのラインを狙うSEO対策もあります。たとえばサテライトマルチサイト法(異なるドメイン、異なるサーバーなどに複数の内容の薄いサイトを作って、そこから自分のサイトにリンクを張る)などです。google検索はこのような手法はまだ検知できないか、検知できてるとしても、手を打っていいレベルかどうか判断できかねている状況と思います。
でも筆者はそのようなSEO対策はクライアントにすすめません。いずれグーグルの検索アルゴリズムはますますその検索精度を上げ、そのようなカモフラージュされたブラックなSEOもいとも簡単に見抜き、圏外に飛ばす措置をとることが予想されるからです。グーグルはAIを本格的に検索アルゴリズムに取り入れるでしょう。というか、世界最先端レベルのAI技術、ディープラーニング、量子コンピューターを先導してきたのがまさにgoogle社なのです。
ですから、そういうサイトが淘汰されるのは予測できます。そしてその時代になったとき、ますます評価が高まるのが、いわずもがな誠実で粋な記事です。
ちなみにペンギンアップデートは以下のように進化を重ね、2016年以降はアップデートの公式発表をやめて、日々自動でプログラムを改善しているそうです。日々進化するペンギンに対し、わたしたちもペンギンのように一歩一歩着実に前に進まないといけないようです。
ペンギンアップデート1.0(2012年)→ペンギンアップデート2.0(2013年)→ペンギンアップデート3.0(2014年)→ペンギンアップデート4.0(2016年)→以後、アップデートの発表はせず、日々改良。
コンテンツの自動生成、どこからかコピーしたコンテンツ(危険!)=パンダアップデートのこと
これもとても危険な行為です。googleからペナルティを受け、検索圏外に飛ばされる可能性があります。
具体的にはパンダアップデートです。パンダアップデートは
- 他のサイトをコピーしたサイト、価値のないサイトではないか?
- オリジナル性の高いサイト(本物のレビュー、お客さんの感想、独自のコンテンツや情報、レポート、研究、分析、専門家の意見などが含まれる)か?
- クレジット カード情報を安心して提供できるか?
- 文法ミス、スペルミス、事実間違いはないか?
- 記事の邪魔になるぐらい過剰な広告はないか?
- 洞察に富んだ、思慮深い記事、コンテンツか?
- コンテンツが外注などにより量産されているか?
です。ペンギンが被リンクの手法に対する精査だったのに対し、パンダはサイトの中身、コンテンツの精査ですね。パンダ、なんだ。
ただ、上記「コンテンツが外注などにより量産されている」については、実際に検知できてないケースも多くあります。
もちろんパンダも以下のように日々改善されていますので、今後そのようなサイトは検知されると思います。
パンダアップデート1.0(2011年)→パンダアップデート2.0(2011年)→パンダアップデート3.0(2012年)→パンダアップデート4.0(2014年)
筆者はひそかに、「洞察に富んだ、思慮深い記事」という部分に唾をつけています。今後何百年とキーでありつづける気がします。そして実際、ここを一番意識して筆者のクライアントのコンテンツ作りを進めています。
フリーライターやクラウドアウトソーシングなどを使って、職場・現場を知らない人に記事を書かせて公開する(しかし、うまく行く場合も)
これは上記パンダアップデートの「コンテンツが外注などにより量産されているか?」に絡む部分でもありますが、なかなかいいか悪いか言い切るのが難しい部分でもあります。
というのは、大手オウンドメディアや大手会社がライターにどんどん記事を書いてもらってそれでうまくいっているケースが多々ありますし、そもそも超大手ヤフーのあのトップページだってフリーライターや外部ライターがニュースを多く書いています。それで長年トップサイトとして文句なしに成り立っていますよね。
筆者の考えですが、専門家や本物の記者、現場を知っているその分野のライターの方が書くなら、うまくいくのだと思います。深い、思慮深い記事になるからです。
一方で、クラウドアウトソーシングなどを使って、見ず知らずの人に記事を書いてもらうとどうでしょうか?それをHPにアップしていって、アクセスを稼いでいく、SEOがうまくいく、というシナリオは筆者はあまり想像できません。内容の薄い記事は逆にSEO的にはデメリットしかありません。googleロボットに無駄なクローリングをしてもらうだけです。せっかくお客さんが訪問してくれたのに、自慢の庭を見せずに、汚いゴミ箱を見せるようなものです。
記事書きは甘いものではありません。現場の本当の経験がなければ、PVを得る記事を生み出すのは難しい、というのが筆者が異なる業種の企業のSEOやコンテンツ発信をやっていて感じるところです。
ただ、やり方によってはうまくいく場合もあるかもしれません。時代は常に変わっていきますので。そういう常識に囚われない、柔らかい頭皮をもっていたいものです。
参考にしたいサイト
バズ部
このサイトは記事とは何かを考えさせてくれます。SEOの設定に精通しており記事も秀逸です。SEOを学ぶ人にとってとても勉強になります。
北欧、暮らしの道具店
社員で一丸となって記事を発信。圧倒的なSEO力を誇っています。ここ、ワードプレスではないんですよね。だから、記事に勝るSEOはないのかもしれません。
弊社の社外WEB担当
弊社の社外WEB担当では上記のようなSEO対策(ワードプレス化、SEO設定、記事共同制作、HPデザイン)をリーズナブルな費用で引き受けていますので、お気軽にご相談ください。Web制作会社のSEO面のサポートなどの実績もございます(『社外WEB担当サービス』のページでも紹介しています)。