SEOという言葉を知らなくても、『検索順位が上がった』、『順位が落ちた(下がった)』を気にしている経営者、企業担当者は多いと思います。
筆者は、複数の企業でSEO担当をしており、コンテンツSEOがうまく行ったケース、つまり、検索順位が上がり、PVが激増したケースがありますので、それを例に行ったSEO対策を解説します。

『ホームページはきれいに作ったけど、アクセスがない』『問い合わせがない』、『コンテンツSEOが気になっている』『コンテンツSEOを始めてアクセスを増やしていきたい』など、経営者やECサイト担当者、採用担当者、エンジニアの方に向けて書きました。
※具体的な検索ワードや企業名は非公開となります。
この記事で分かること
- 1 コンテンツSEOの核
- 2 【山梨でのコンテンツSEO実例】コンテンツSEOで月間PV40万へ。やったSEO対策
- 3 内部SEO・外部SEO対策でやること(順位が落ちたときにやることも同じ)
- 3.1 内部SEO:google analytics(グーグルアナリティクス)による分析
- 3.2 内部SEO:Google Search Console(グーグルサーチコンソール)の設定
- 3.3 内部SEO:『meta title(タイトル)』と『meta description(メタディスクリプション)』の設定
- 3.4 内部SEO:noindexする
- 3.5 hタグ(h1、h2など)の最適な設定
- 3.6 https化(常時SSL化)
- 3.7 パンくずリスト(Breadcrumb list)
- 3.8 記事冒頭(序盤)にキーワードを5個ぐらい入れる
- 3.9 カテゴリー名の適切な設定
- 3.10 適切な内部リンク構造
- 3.11 URLの正規化と統一リンク設定
- 3.12 重要なキーワードをページ内のリンクに含める
- 3.13 ワードプレス化
- 3.14 seo ツールを使う
- 3.15 目次(TOC)
- 3.16 XMLサイトマップ
- 3.17 Googleの公式スポークスマンのコメントに少し目を通す
- 4 1位と10位では13倍クリック数が違う〜なぜ順位があがるとPVが増えるかに対する明確な答えがこれ
- 5 記事を書く際にキーワードプランナーを使うべき
- 6 カオスな世界へ飛び込むために〜トライアンドエラーを継続する鈍感さと気長さが必要
- 7 SEO業者に依頼する場合の注意。やってはいけないSEO、ブラックハットSEOとは?
- 8 記事発信で成功した参考すべきサイト
- 9 弊社の社外WEB担当
コンテンツSEOの核
記事はときにモンスターとなります。記事こそが最大のSEOだと言われる理由がここにあります。
記事こそが最大のSEO
ターゲットにした検索ワードは月間検索数がグーグルだけで100万回以上のビッグワードでした。yahooと合わせると月間検索200万回は越えているワードと思われます。
行ったことはワードプレス化、各種プラグインでの正規化、そして記事制作です。書いた記事が徐々に検索順位を上げ、最高で3位まで上がり、現在も1ページ目上部で安定しています。google analyticsによると、PVは月間40万を越え、また実際に営業的メリットが生まれています。
ここに記事の神髄があります。記事こそが最大のSEOだと言われるゆえんです。
SEOと虫採り
筆者がこの事例や他のクライアントのケースで感じるのは、内部SEO・外部SEOの効果は10%、コンテンツSEOの効果が90%ということです。
つまり、記事をしっかり書くというコンテンツSEOをやらなければ、内部・外部SEO(内部リンク、XMLサイトマップ、パンくず、Google Search Console、グーグルアナリティクス、それらをやりやすくしてくれるワードプレス、外部リンクの獲得など)をいくら導入しても検索順位は上昇しません。

珍しい虫を捕ろうと高価な虫あみを買い揃えても、その虫がいる木を調べてそこに足を運ばない限り手に入りませんが、それと似ています。


SEOとは? なぜ企業はSEOを重視するようになったか?
今回の事例の解説に入る前に、なぜ企業がSEOを重視するようになったかを説明しておきます。
Search Engine Optimization(略称SEO、検索エンジン最適化)とは、自社ホームページに掲載する業務サービス名や商品名で、グーグルやヤフー、ビング(Bing。Microsoft社製)などの検索エンジンで検索したとき、上位に表示されやすくするための対策です(このタイプの検索は、自然検索と呼ばれます)。
SEOには技術的知識が必要な部分もありますが、もし検索1ページ目に表示されれば、広告・宣伝費用をかけなくてもWEBからの問い合わせ、売上が急増していくため、あらゆる業種において、とくに中小企業にとっては、理想的な拡大戦略になりつつあります。
【山梨でのコンテンツSEO実例】コンテンツSEOで月間PV40万へ。やったSEO対策
月間平均検索ボリューム100万のビッグワードをターゲットにした
ターゲットにしたキーワードをキーワードAと呼びます。以下の画像のように、キーワードAがビッグワードであることが分かります。

このキーワードAでのgoogle検索結果で、自分の担当したサイトの順位を1ページ目の上位まで上げる、と目標設定しました。めまいがしたけど(^_^;)
※上図から、スマホからの検索が全体の8割を超えているのも見逃しがたいデータですが、それはその半年後思い知ることとなります(下の「スマホ流入が85%以上だった」で書いています)。
まず、HPをワードプレス化して、内部SEO設定をした
まずHPをより性能の高いサーバーに変え(サーバー移転、ドメイン移管)、ワードプレス化しました。ワードプレスがすすめな理由は「どのようなケースでもワードプレスはベストチョイスなのか?」で書いています。
そのあと、基本的なSEO設定を行いました。具体的には、
・h1,h2タグ設定
・サイト全体の適切なタグ設定(ログにh1を振らず、各ページのタイトルにh1をふる、など)
・yoastSEOによるtitle設定、description記述(ともに適切に)
・google analytics設定
・google search console設定
・GRC設定
・xmlサイトマップの自動送信
これらはSEOの基礎程度で難しいことはせず、基本的なことだけです。ワードプレスにしたので設定は簡単にできて、今もメンテナンスはあまりしてません。
具体的に行ったことはこの記事の後半の章「内部・外部SEO」で詳しく説明していますのでご覧ください
次に、4000文字ほどの記事を書いて公開
そのあと、記事を誠実に書きました。
まず、どのような記事を書くべきかチームで話し合い、下書きを作り、その後、社内の何人かと専門家に何度かチェックしてもらい、2ヶ月ほどで記事が完成。ワードプレスのHPに公開して、検索順位の上昇を待ちました。
書いた記事についてもう少し詳しく話します。
長さは4000文字ほどです。キーワードA(ビッグワード)をタイトルに入れ、h1タグ、h2タグにもキーワードAとその関連ワードを自然な形で入れました。また、h1タグはページのタイトル(サイトタイトルではない)、h2タグは章の題名に設定されていました。これはもともとのテーマの設定です。h1タグがサイト名に設定されているテーマもあるようですが、SEOに強いと評判のテーマを使いましたから、h1タグはちゃんとページタイトルに設定されました。
h3タグは設定しませんでした。
また、オリジナルの図説も積極的に入れました。FAQを徹底的に掘り下げた部分なども入れて、記事を完成しました。
公開後、1年ほど目立った加筆をせずに放置。
すると1年後、ビッグワードで検索順位が100位圏外から3位へ浮上
GRC(順位記録計測の有名ソフト)による順位の変化が下図です。
はじめはあまり反応がよくありませんでした。3ヶ月ほど経ったころ、Google検索結果で100位圏外から60位ぐらいまで上がりましたが、その後ふたたび100位圏外へ下降。そして、1年ほど経ったとき、Google検索、Yahoo検索ともに順位が12位前後まで急上昇、その後じわじわと上位に詰め寄り、現在3位となりました。たしかにローカライゼーションの効果で、全国の別の地域から検索すると20位以下だったりという状態が長く続きましたが、じりじりと順位を詰めている5ヶ月ほどの間で全国の別の場所からGoogle検索、Yahoo検索しても2位〜3位で表示されるようになっています。

※Bing(Windowsが開発した検索システム)の順位はまだ上がりきっていません。やはりBingの検索アルゴリズム(検索の仕組み、HPの評価システム)がGoogle、Yahooの検索アルゴリズムとは違うことがよく分かります。横道ですが、Bingは今まで軽視されがちでしたが、実は今後は軽視できなくなっています。というのはiPhoneが標準の検索にGoogleではなくBingを採用したからです。さらにWindowsPC自体も標準でBingが使用されるので、年齢層広くBingが普及していく可能性が高いです。そのため筆者もBingのSEO対策を少しずつ調べていますが、Bingの対策は一筋縄ではいかないようです。有効な方法がまだ一般化していない感じを受けます。筆者は以下の個人的感想を持っています。Bing検索の方が、
- 順位変動が激しい
- Googleよりも長い評価期間を持っている
- 順位が安定しない
- ローカライズ要素が少ない
(bing順位変化の傾向は複数のGRCデータを使って考察、解説する予定です)
では、PV(ページビュー、閲覧数)はどうなったか?
20,000PV/日、月間40万PVを達成
下のキャプチャのように、それまでは1日200PVほどだったのが、書いた記事によってPV数が1日19,000PV、月間40万PVになりました。それにともない、引き合い、注文数も増加しました。今後もクライアント様と記事増強、CV率改善、売上増加の打ち合わせを継続していきます。


リアルタイムアクセス(現在同時にアクセスしている人の数)も増加します(下図)。同時にアクセスする人が多くなるほど、サーバー性能が重要になりますが、今回はサーバーもパフォーマンスの高いものに変えているので問題ありません。ちなみに、スマホからのアクセスが全体の8割を占めています。業種にもよりますが、レスポンシブ対応はこれからますます大事になるのは間違いありません。

微増ながら2年かけて着実に増加したケースも
上記の例ではビッグワードで急激に順位が増加しましたが、以下のようにじりじりと順位を上位へと詰めていき、それにともない、PV数も段階的に増えていくケースもあります。
つまり、いい記事の書き方にセオリーがなければ、検索順位、PV増加の変化にもパターンが決まっているわけではないようです。
まとめ。コンテンツSEOでわかったこと
1年かかりましたが、目標は達成されました。
分かったのは、ちゃんと記事を書けば世間に評価される、PVが増える、この作業を繰り返せばサイト全体が社会的に重要なサイトへと成長する、ということです。
達成スケールはまだ小さいですが、規模に関わらずどの業界でもPV増加による受注や引き合いの増加は起こせます。
そこに求められるのは誠実さです。グーグル先生にバレないギリギリのラインでサテライトマルチサイト法などカモフラージュされたブラックハットSEOが行う同業者もいます。でも筆者はそういうことはクライアントに一切すすめません。いずれグーグルがAIを本格的に検索アルゴリズムに取り入れて、ますますその検索精度を上げますから、そういうサイトが淘汰されるのは予測できます。そしてそのときますます評価が高まるのが、誠実で粋な記事です(このことについては後述します)。
では、検索エンジンの検索順位とPV数にはどのような関係があるのでしょうか?それについては最新2017年のデータがあります。
内部SEO・外部SEO対策でやること(順位が落ちたときにやることも同じ)
SEOの正体はコンテンツSEOだと上述しました。それにより多くの閲覧者を獲得できます。
ですが、内部SEOや外部SEOの設定は、コンテンツSEOの効果を邪魔しない、最大限発揮するための準備となります。この設定をやっているのとやっていないのでは、検索順位に大きな違いが生じます。
また順位が落ちた場合、以下のSEO対策項目の見直しを行うことで、改善できることもあるので、理解していることが大事です。
※筆者が重要だと考える順に挙げています。
※筆者は、企業や個人事業主の内部・外部SEOも請け負っているので、お気軽にご相談ください。
内部SEO:google analytics(グーグルアナリティクス)による分析
学校の期末テストが終わると、しばらくして点数が発表されます。しかし、単に何点取れたかだけでは、どこで間違えたのか、どこで得点率が良かったのか分かりませんので、今後の対策が具体的に立てられません。そのため、自分で自己採点したり、戻ってきた解答用紙を見直して、どこが間違っていたか見直します。それに基づき、自分の得意不得意を見直し、今後の勉強に活かします。
google analyticsはその作業に似てます。書いた記事のどこがだれに受けたのか、逆になぜどの記事が受けなかったのかをグーグルアナリティクスは教えてくれます。具体的には、ホームページを構成するすべてのウェブページをいつ、どの地域の人がどのブラウザや端末(スマホかPCかタブレットか)で何回読んだか、何分何秒かけて読んだかが分かります。このあとすぐ触れますが、この『何分何秒かけて読んだか』は非常に重要で、これが長いとグーグルは『いいページだ!』と判定してくれて、ゆくゆくは順位があがり、PVが上がることになります。これを平均滞在時間といいます。
グーグルアナリティクスでの分析と改善をちゃんと行うSEO会社は、長期的にクライアントに盤石な成果を出しやすいと思います。それは今の状況を正確に把握し、それに基づいて改善を行っていくからです。弊社もSEO契約する場合、グーグルアナリティクスの権限付与をしていただくところからスタートします。
このグーグルアナリティクスによる分析は重要であるため、もう少し詳しく説明します。まずアナリティクスの用語についてです。
セッション数(訪問数)とUU( ユニークユーザー数)とPV(ページビュー)の違い
- セッション数(訪問数):ユーザー不問でサイト訪問された回数(1人の人が3回訪問したらカウントは3)
- UU(ユニークユーザー数):ユニークなユーザー数(1人の人が3回訪問してもカウントは1)
- PV(ページビュー):ページが表示された回数(同じ人が3回見たら、カウントは3)
セッション数、UU、PVを図書館で例えてみます。

図書館の総入館数がセッション数です。同じ人が2回来たら2回とカウントします。
図書館の入館カード作成数がUUです。正確に言うと、2年間入館カード作成数+既に2年前以前にカード作成し2年以内に入館した人の数です。
本が読まれた回数がPVです。Aという本を2回読んで、Bという本を1回読んだら、3回とカウントされます。同じ人でも違う人でも関係ありません。
セッション数、UU、PV、すべてチェックすべき?
どの指標も、あげた記事やウェブサイト全体の効果を知る上で大切な指標ですが、筆者はPVだけ見ていればいいと思います。セッション数、UUまで気にするのは外注レベル、専門SEO担当がやるレベルです。
平均滞在時間はグーグルアナリティクスの真骨頂
筆者はいつもPV数を確認したあとに、滞在時間を見ます。この2つを見るためにgoogle analyticsにログインすると言っても過言ではありません。
とくに平均滞在時間はgoogleがサイトやページに評価をつける上で重要な指標にしていると筆者はある程度の確信を持って予想しています。なぜなら、googleの企業目標は滞在時間により達成されると考えるからです。
googleは、ユーザー(検索する人、閲覧する人)の利便性を非常に重視します。利便性とはこの場合、ユーザーが探してること、調べたいことになるべくすばやくたどり着けることです。開いたページがなるべくそのユーザーが求める内容であることを非常に重視しています。ここがgoogle検索エンジンの背骨であり、そこの精度が高ければ高いほどgoogleは今後も世界中の人に満足感を持って使われていくはずです。
ですので『そのページがユーザーにとって役立ったかどうか?』はグーグルが非常に気にする部分であり、その評価方法もシビアにならざるを得ません。
では、そのページがユーザーにとって満足できるページだったかどうか?googleはこれをどうやって判定しているでしょうか?
この部分はグーグルの秘匿技術なので非公開であり、誰も知ることができませんので、推測するしかありません。まず、PVと滞在時間を判断根拠にしている可能性が高いと予想されます(他にも離脱率、直帰率などの指標がありますが、ここでは触れません)。
PVについては検索順位で大きく影響されてしまいます。つまり、googleはPVを純粋に根拠にできないはずです。この下の章『1位と10位でクリック数が13倍違う』でも述べますが、検索順位でPVは何十倍も変わってしまいますので、PVをそのページが良質かどうかの客観的な評価にはできません。そのため、意図的に一定期間順位を上げて閲覧者の反応を見るgoogleハネムーンが行われるのです(googleハネムーンはgoogleも公式にその存在を認めています)。
ページ評価にPVが使えないとなると、検索順位に影響されずに閲覧者の満足度、好感、信頼感が表出される指標は何かということになりますが、これは私の考えでは滞在時間だと思います。
わたしたちはそのページが役立ちそうだと思ったら、椅子にちゃんと座り直して姿勢を整え、ちゃんと読もうとします。多少忙しくともそのページを時間をかけてじっくり読みます。
実際に私のクライアントのケースですが、滞在時間が4分を超えてくるとその後数ヶ月以内にそのページのPV数が対数的に(人口増加的に)増加していくケースを多く経験しています。
長くなりましたが、まとめると、google analytics(グーグルアナリティクス)による分析を行うなら、滞在時間を気にしてください。書いた記事の平均滞在時間が何分何秒なのか、滞在時間を延ばすためにその記事をどんな風に改善できるか、それを考えてください。
内部SEO:Google Search Console(グーグルサーチコンソール)の設定
searchコンソールを設定しただけでドメインやページの評価が上がるわけではありませんが、閲覧者がどんなワードで検索しているか、クロールの回数はどれくらいか、を見やすいプラットフォームで確認することができます。設定することをおすすめします。
また、滅多にありませんが、手動ペナルティを受けたとき、googleがあなたに『あなたのサイトがいまペナルティを受けていますよ』と知らせてくれる場所もこのサーチコンソールです。ただ、私たちが直面する困難なペナルティの多くが自動ペナルティといって、googleが知らせてくれないタイプのペナルティですので、手動ペナルティが来てないからといって、ペナルティを受けていないとは限りません。
内部SEO:『meta title(タイトル)』と『meta description(メタディスクリプション)』の設定
これはとても大切な設定です。そもそもここが正しく設定されていないがゆえに、せっかくページの中身はいいのに、googleに正当に評価されずに順位が上がってこない(損をしている)と思われるページは実に多く見受けられます。
「タイトル 付け方 SEO」「メタディスクリプション 書き方 SEO」などでググれば、いい解説記事がたくさん出てくるので、ここで解説する必要はないでしょう。
ただ言いたいのは、この2つの付け方はセンスの問題ということです。繰り返し実践を繰り返すことで、広告感(アドセンス)ならぬメタセンスを身につけてください(それがうまくいったかどうかを後から振り返ることができるのがgoogle analyticsです)。
なお、ワードプレスのSEOプラグイン「yoastSEO」などですべてのページに簡単に『title』と『meta description(メタディスクリプション)』を設定することができます。文字数が最適かなども色で分かりやすくガイドしてくれるので便利です。有名な「All in One SEO Pack」もいいのですが、カテゴリーページなどが初期設定で「noindex」に設定されているので注意してください。カテゴリーページが大きなPVを生み出している場合、この初期設定だとPVは激減します(過去にお客様の相談で、このケースがありました)。noindexについては次に説明します。
内部SEO:noindexする
検索結果に表示させる必要のない(グーグルに評価してもらう必要のない)ページを、noindexする、つまりインデックスさせない設定をします。
検索順位はサイトのドメイン評価で大きく左右されます。そしてそのドメイン評価はそのサイトを構成するページのそれぞれの評価の平均で成り立っています(少し語弊がありますが)。よって、無駄なページはgoogleに見せずに評価を落としたくないところです。
実は、googleに「このページはただのおまけなので、評価対象にいれないでください」と伝えることができます。これはnoindexを<head>部分に記載することで伝えられます。一般的には以下のページをインデックスさせないとSEO効果が高まると言われてます。
- 画像ページ
- 内容がほどんどないページ(問い合わせページなど)
- 日付こと、作者ごとのアーカイブページ
これらのページはgoogleの評価が低くなりがちで、ドメイン評価の際、足を引っ張る可能性が高いので、noindexの設定をします。
インデックスしない(noindex)けどリンクは辿ってほしい(follow)場合「noindex, follow」と指定すればいいとよく書かれていますが、「noindex, follow」は結局「noindex, nofollow」と同じになるそうです。一度noindexをかけてしまうと、googleはそのページを巡回しなくなります。
noindexの設定はワードプレスならyoast SEO、All in One SEO Packなどのプラグインを使えばとても簡単に設定できます。
hタグ(h1、h2など)の最適な設定
見出し設定は重要です。とくにその記事がAやBというキーワードの検索で見つけて欲しいと思ったら、そのAとBをh1タグ(h1見出し)に含めてください。
また、h2見出し(タグ)、h3見出し(タグ)についても、閲覧者がコンテンツの内容を理解しやすくなり滞在時間が向上する可能性が高いので設定すべきです。またgoogleのインデックスや評価付けにも効果があると言われています(ただし、効果はないという意見もある)。
h1タグはなるべくコンテンツの始めに、その記事のタイトルとして設定します。
h2タグ、h3タグはh2タグだからgoogleに重視されるなどはないようなので、とくに順番など意識する必要はないかもしれませんが、閲覧者のことを考えれば、分かりやすくなっていた方がいいです。
グーグルのジョン・ミューラーさんはhタグの誤用について、以下のように言っています。
「実際には問題にならない。ページの内容を理解するために見出しタグを使っているが、(h2、h3などが)正しい順番でなくてもいい」
https化(常時SSL化)
常時SSL(https)とは通信の安全性に関わる設定です。その原理はここでは省きますが(というか詳しく分からない・・・)、特筆すべきは、CHROMEなどのブラウザ上でこの常時SSL化に対応していないサイトは以下のような警告が表示されるようになったことです。

まじめに運用しているサイトが、あたかも危険なサイトという印象を訪問者に与えてしまうので、ECショップなどではコンバージョンへの影響が避けられません。
ですので、早めにhttps化を行うことをおすすめします。ウェブ制作会社にお願いすればやっていただけますし、サイト規模にもよりますが、5万円ほどで弊社でも行えます。
パンくずリスト(Breadcrumb list)
パンくずリストとは、今いるページがサイト全体の中のどの位置かを一目で伝えるもので、広く定着しているため、多くの閲覧者に見られる部分です。
パンくずリストには以下の2つの役割があると言われています。
- ユーザーに今いる場所を教える。
- 検索エンジンロボットにサイト構造を教える。
よって、サイトのユーザビリティーが向上し、検索優位になると言われています。
ただし、不適切なパンくずリストにならないようにしてください。例えば、カテゴリー名が未分類のままなどです。
パンくずリストはワードプレスであれば、テーマの機能を利用したり、専用のプラグインを利用すれば簡単に導入できます。ここにもワードプレスの強みがあります。
記事冒頭(序盤)にキーワードを5個ぐらい入れる
「キーワード出現率」とは、狙っているキーワードがその記事全体の単語の何%を占めているかを表す割合です。昔はこの値が3〜4%ぐらいがいい、6〜8%ぐらいがいい、などいろいろと言われていました。
今はあまり関係がないと言われています。記事全体のキーワード出現率はあまり気にしなくていいということです。
ただ、記事・ページの冒頭部分(イントロダクション、挨拶文、冒頭文、巻頭言などと言われる部分)には多め(5個以上?)あった方がいいと言われています。
単純にこの部分からキーワードを削除したり入れたりしてテストしたところ、検索順位結果が20位以上変化した、と報告するブログもいくつか見かけましたし、自分の場合でも、同様の傾向は見られます。
ですので、冒頭の文章にキーワードを意識的に入れることは大事です。
カテゴリー名の適切な設定
カテゴリ設定・カテゴリーページの設定は重要です。カテゴリーを軽率に変えてしまったために自然検索トラフィックが激減した、カテゴリーを正しく設定したら自然検索トラフィックが増加したなどのレポート記事は世の中に溢れています。とくにカテゴリー名の適切な設定は重要です。
ここでは、ワードプレスで簡単に設定できるカテゴリー名について述べます。
カテゴリー名には検索数が多く、あなたがこのワードで検索されてHPに来て欲しいというワードをいれます。なるべく一般的なワードを使い、マニアックなワードや無意味なワード(日記、ブログ、できごとなどのワード)は使うべきではありません。
意味のあるカテゴリー名だけを残し、不要はカテゴリーは気前よく削除してください。カテゴリーのmeta robotタグは『index, follow』に設定します。そのやり方は『カテゴリー meta index 設定』などで検索するとたくさん出てきます。
重要な検索ワードをカテゴリー名にし、そこに正統的に属すことができる記事をしっかり書いていくことを意識してください。
適切な内部リンク構造
内部リンクとは自分のウェブサイト内でどのようにリンクを張られているかのことで、内部リンク構造とはその構造のことです。
例えると、家の導線みたいなものです。キッチンと洗濯機が近ければ便利だし、キッチン・洗面所・リビングがぐるっと一回りできる回遊動線なら最高です。逆に、玄関の正面にトイレがあったら気まずいですし、浴室と洗濯室が離れていたら悲しいです・・・。
内部リンクを改善することは、家の導線をよくすることに似ています。ただし、家の導線は家を建てるときにある程度決まってしまうように、内部リンク構造もウェブサイトを作ったときにある程度決まってしまい、あとから改善するのはリフォーム並みの大施工になることもあるので、はじめにいい内部リンク構造を持つデザインにしてもらう、ワードプレスならそのようなテーマを選ぶことが大事です(ワードプレスだと、プラグインなどで比較的容易に内部リンク構造を改善できることが多いです)。
閲覧者も検索エンジンロボット(クローラー)も、今いるページのリンクを辿りながら別のページへ移動するので、行きたいところに行きやすいサイトは人もgoogleロボットも満足させ、サイトやドメインの評価が高まるということになります。
では、具体的に内部リンクとは何かということですが、これは具体的に「これ!」って内容が決まっているわけではなく、いくつもの設定が含まれます。内部リンクとは、愛や正義のように抽象的な概念言葉になります。
以下は理想的な内部リンク構造を実現するための一般的なものです。後に触れる「パンくずリスト」も内部リンクの一つです。
URLの正規化と統一リンク設定
「url末尾がindex.htmlとindexが両方存在する」、「wwwが付いてるのと付いていないのが両方表示される」、「https化(常時SLL化)したけど、httpバージョンもまだ表示される」、「レスポンシブにして、sp(スマホ専用画面)を廃止したけど、spでも表示される」など、一つのページに対して複数のURLの形で表示されてしまうのは、ページ評価が分散して、SEO的にはデメリットです。統一されてないサイトはよく見かけます。リニューアルでPVが落ちてしまってなかなか戻らない、などの相談は多く、その設定だけで回復する場合もあります。
そのサイトの制作経歴(改善、リニューアル)などでそういうケースが起こることがありますが、同じページなのにURLが微妙に違うページが複数存在するのはあまりよくありません。基本的には、デフォルトでURLは一定のルールに則り、1つに統一するようにするのが理想です。
内部リンクも一つのURLへのリンクを張るようにします。
また、統一できない場合は、ページ評価を集中させるため、301リダイレクトを設定して、単一の現行URLへ移動するように設定します。
この正しい設定を行うためには、301リダイレクトと404表示をSEO的に理解している必要があり、ウェブ制作会社でもこのあたりをちゃんと理解している人がいるかどうかで、正しく対応できるか決まります。
国税局のHPリニューアルのトラブル、製作チーム側には301リダイレクトについてSEO的な知識を持ち合わせていなかったために起こったと思われます。そのため、HPリニューアルにはSEOに精通する人間をチームに置くことが本来大事です。
「スマホサイトは/sp」などPC画面版と異なるURLの同一ページが存在する場合は、ページの<head>部分に「rel=”canonical”」を設定し、PCR画面版のURLと同じであることを検索エンジンに伝えます。
重要なキーワードをページ内のリンクに含める
よくページ内でリンクが「こちら」「専用フォーム」などの文字で貼られていますが、これはもったいないです。具体的に、検索キーワードを含めた言葉に対してリンクを張ってください。
なぜかというと、googleはある検索ワードがその記事やページでどれだけ関連性があるか、有用性があるかを判断するとき、リンクされた文字列を重視する傾向があるからです。
ワードプレス化
この「内部・外部SEO」の章で「ワードプレスなら簡単にできます」というセリフが何度か出てきたと思います。先ほども各ページの『title』と『meta description(メタディスクリプション)』はワードプレスなら簡単に設定することができる、noindexの設定はワードプレスなら簡単にできるといいましたし、このあとも、TOC(目次)はワードプレスなら簡単に実装できる、パンくずリストはワードプレスなら簡単に実装できると言います。
ここの章で述べている各種設定の多くがワードプレスなら比較的簡単に実現できます。このSEO対策の手軽さが、ワードプレスがSEOにいいと言われる由縁です。
ワードプレスはプラグインという新しい機能をそのホームページに実装する手段が多く用意されています。それらはHPのデザイン・見栄えに関わるものから、SEOに特化したものまでさまざまあります。
大企業ドメインやECショップでもワードプレスはベストチョイスなのか?
これは永遠のテーマですが、はじめから強いドメインをお持ちのケース、あるいは大企業のドメインの改修なら、ワードプレスにこだわる必要はないと筆者は思います。
ゼロからHPを作る、あるいは現地点で成果が出ていないHPをリニューアルしてPVや閲覧数を増やしたいなら、ワードプレスは検討する必要が大いにあります。ただ、コンテンツを出していかないなら、せっかくワードプレスを入れてもPVは増えてこないので、ワードプレスサイトで作らなくてもいいと思います。
次にECサイトですが、ECサイトはワードプレスと相性が悪い印象を受けます。ワードプレスで展開して(あるいはワードプレスを併設して)成果を上げているECショップをあまり見たことがありません。このあたりは筆者の感覚的なものなのですが、ECショップとワードプレスの相性が悪いとしたらそれは、人間心理が影響しているかもしれません。ブログみたいなサイトからモノは買わない、ちゃんとショッピングサイトっぽいサイトからモノは買う、みたいな。そのページからたとえカートページへ直送したとしても、ブログっぽいページからのコンバ率はどうしても低くなってしまう気がします。それならば、ECショップ内の、多くはレンタルカートだと思いますが、その中にある機能(カラーミーならフリーページなど)を使ってコンテンツSEOを展開するのがいいでしょう。
まとめると、EC要素を含まないサイトの新規スタートやPVをこれからは増やしたいHPリニューアルなどの場合、コンテンツSEOの恩恵をより多く受けられるワードプレスをお薦めします。
記事を書く前に、HPをワードプレスにして、各種SEO設定を最適にすることをおすすめします
ワードプレスが理想です。TOCや内部リンクを自動で生成できるからです。しかし、従来のhtml+css形式のHPでも手動で内部リンクを設定すれば、立ち上がりに差こそあれ、ちゃんと順位は上がっていきます(筆者は、ワードプレスと従来html+cssサイトにて、同じ検索キーワードをターゲットにして同様の趣旨の記事を書いて公開、GRCで順位の推移を測定しました。どちらもオリジナルの記事なのでコピー判定は受けることはありません。その結果、ワードプレスの方が立ち上がりは3〜5ヶ月早かったですが、最終的には両サイトともトップに来ました)
よって従来のhtml+css形式のHPでも順位上昇という意味では、titleやdescription設定、 h1,h2設定がちゃんとできるのではれば問題ありません。
しかし、それでもやはりワードプレスがおすすめです。
理由のひとつは、ワードプレスのテーマやプラグインの進化が著しいからです。サイトを英語化するのもワードプレスだと立ち上げ、維持が簡単だし、ワードプレスの有料、無料テーマのデザインもどんどんかっこよくなっています。従来HPはDreamweaverで作ることが多く手慣れた人ならかっこいいデザインをいくらでも作れますが、ワードプレスのテーマもなかなかです。パララックスを取り入れたデザインや動画、3Dを備えたスライダーなど開発著しく、デザインフットワークが軽いです。
また、ワードプレスはチームでコンテンツを進めようとするとき向いています。オーナー、会社側が管理でき、記事を効率的に公開できます。公開すると、TOCや内部リンクやパンくずリストが自動で生成されることも魅力的です。これらの対策はささいなことですが、SEOに利くと言われているからです。html+cssの場合、たとえば制作会社がdreamweaverで管理していたりすると、同様のスキルを持った人が社内にいなければ記事を簡単に公開することはできないし、ましてやTOCや内部リンクやパンくずリストが生成することは困難です。その差こそ、ワードプレスがこれだけ急速に普及した理由と筆者は捉えています。
seo ツールを使う
goodkeyword
自社HPが検索で引っかかりたい検索ワードがどんなキーワードとセットで検索されているか分かります。記事制作時、そのようなセットのキーワードをh2タグなどに盛り込むとPV増加の効果が生まれます。また、これはカテゴリー名を決定する場合や、記事タイトル、メタディスクリプションを設定する際にも大いに役立ちます。
グーグル広告のキーワードプランナー
こちらもキーワードの検索ボリュームを調べられます。実際に広告を出していると、細かい数まで検索ボリュームがわかります。広告を出していないと、「月間検索数:100〜1万」という感じで分かります。
GRC
自分のサイトが、ある検索ワードで検索すると何位かをgoogle、yahoo、bingで調べて記録してくれるソフトです。このソフトはある意味、google analyticsのような役割と似ていて、記事書きという自分が頑張ったことに対して反応がどうだったかを知る手段となります。ゆえに、コンテンツSEOのセンスを培ってくれるツールと言えます。
ahrefs
これは最強のツールです、まじで。使い方は慣れる必要がありますが、実に多くのことを知ることができます。
目次(TOC)
実はこれは結構大事かもしれないと感じています。閲覧者にウケがいい気がします。とくに長い記事になるほど。
記事の冒頭に目次を置くと、閲覧者が記事の内容を一目で把握でき、すきな項目にジャンプできるので、ボリュームのある記事でも閲覧者が離脱する率が低下し、滞在時間も向上します。
ワードプレスなら「TOC+(Table of Contents Plus)」などのプラグインで目次をとても簡単に実装できます。この記事の目次もTOC+で自動作成しています。こういう部分はやはりワードプレスに分(ぶ)があります。
XMLサイトマップ
xmlサイトマップをgoogle search consoleからgoogleに知らせることで、新しい記事やページを追加したことをいち早くgoogleに知らせることができます。ただし、googleも公式に言っているように、サイトマップ送信をしてクロール回数が増えたり、検索順位が上がるわけではありません。そもそも、サイトマップを送ったからといって、そのページがgoogleにインデックスされるかも分かりません。
大事なのは、googleのクローリングがしやすいサイト構造にしておくことです。そうすれば、サイトマップの送信する、しないはSEOに関係ありません。
Googleの公式スポークスマンのコメントに少し目を通す
今述べたグーグルのジョン・ミューラー(John Mueller)さんはGoogleのエンジニアで、一般市民のSEOにまつわる疑問に気さくに答えてくれる人です
googleの検索アルゴリズムは非公開であるゆえ、googleに勤務する人の生の声を世界のSEO関係者は強く求めています。その情報がのちのち、巷(ちまた)のSEO対策に反映されてくるのです(実は日本のSEOはアメリカのSEOの焼き直しに過ぎません)。
このようなGoogleのスポークスマンのコメントは英語ですが、重要なコメントは日本のSEO関係者が日本語に翻訳して紹介していることも多いので、英語が読めないからと臆することはありません。
このようなコメントに目を通すと、googleの方針や理念、大事にしていることが伝わってきます。それは長期的にSEOに取り組んでいく場合大事なセンスと思います。
「少し目を通す」と書いたのは、数が膨大なので、あまり隅々まで彼らのコメントに目を通していると、肝心なコンテンツ制作の時間がなくなってしまうからです。人生の時間は限られています(^^)
ちなみに、ミューラーさんの他にも、SEOについて助言してくれるgoogleの人はゲイリー・イリーズ(Gary Illyes)さん、マット・カッツ(Matt Cutts)さんがいます。
とくにマット・カッツさんは2015年あたりまでGoogleの公式スポークスマンとして、SEOの黎明期から貢献度が大きかった人です。パンダアップデートやペンギンアップデートの開発にも関わったエンジニアです。2017年には米政府の事業に関わっていると言われています。
1位と10位では13倍クリック数が違う〜なぜ順位があがるとPVが増えるかに対する明確な答えがこれ
下のグラフは、2017年にInternet Marketing Ninjas社という会社が調査した、google検索エンジンの検索結果順位とクリック率を調べたものです。クリック率というのは、その検索を行った人の何割がそのページをクリックして見に来たか、という意味です。
特筆すべきは、1位と10位でクリック数が13倍違う点です。少し乱暴な比較ですが、簡単に考えると、同じ商品なら10位が1位になれば売上も単純に13倍になると解釈できます。また、様々なキーワードで上位表示されるようになれば、その差はもっと規模の大きなものになるでしょう。
この潜在力こそが、WEB制作が「WEB営業」であると言われるゆえんです。
記事を書く際にキーワードプランナーを使うべき
化ける記事をどう書くか?これはとても難しい問題です。
まずは市場調査。ニーズのないことをいくら詳しく書いてもPVの伸びはたかが知れています。ここは大事です。その検索ワードがどれくらいの数検索されているか、google広告のキーワードプランナーで簡単に調べることができますので事前に把握することをおすすめします。広告を出さなくてもgoogleのアカウントさえ作れば、キーワードプランナーを使えます。使い方は簡単で、
①メニューの左上「キーワードプランナー」をクリックして、
②左の「新しいキーワードを見つける」をクリックして、
③キーワードを入力して検索するだけ。「虫取り網」と検索すると、オオクワガタ、カブトムシ、捕虫網、などのキーワードも重要であることが分かります。何をターゲットにするかにもよりますが、関連のワードを誠実に記事の中に取り込むことはPV数を増やしていくのにとても有効です。逆にただキーワードをいれただけで記事の中でそのワードについて触れなかったら読者は離れるでしょう。
ニーズが多いワードが決まったら、自分だけの切り口で展開するといいと思います。
社内と社外の聞き取り、ヒアリング、取材を大事にして、ユーザーレポート、職人やベテラン社員だけが知ることを書くのもいいと思います。オリジナルの図表をパワーポイントなどで作ったり、実際のPC画面をキャプチャして図解するのもおすすめです。
でも結局は、いい記事を書くセオリーってないんだと思います。やってみてうまくいけばそれが正解、勝者がルールを作るみたいなことだと思います。
あと、著作権、肖像権など法的ルールはちゃんと守ってください。
カオスな世界へ飛び込むために〜トライアンドエラーを継続する鈍感さと気長さが必要
このようなカオスな世界へ飛び込むなら、何にでもとりあえずチャレンジする精神、トライアンドエラーを継続するタフさが必要なのかもしれません。また、結果が出るには半年、1年、ときに2年と時間がかかりますので、焦らず気長に待つ姿勢も必要です。
SEO業者に依頼する場合の注意。やってはいけないSEO、ブラックハットSEOとは?
以下は、やってしまうと順位が逆に急下降するリスクのあるブラックハットSEOと言われるものです。注意してください。
リンクを買う、無関係な被リンクをつける(危険!)=ペンギンアップデートのこと
これはとても危険な行為です。googleからペナルティを受け、検索圏外に飛ばされます。
昔は、なりふり構わず、あからさまに無関係な被リンクを張りまくり、自分のサイトを検索上位に表示するというのが横行していました。その結果、内容があまりないのに上位に表示されるサイトというのが結構ありました。
2012年、googleはそのような状況への対策に乗り出します。ペンギンアップデートという検索アルゴリズムの大幅な改良を行い、そのようなサイトを圏外に飛ばしました。これにより、実店舗はなくそのような被リンク対策によりネット上位に表示させ売上を立てていたショッピングサイトが100位圏外に飛ばされ、売上が立たなくなって廃業したというケースが多く起こりました。
しかしグーグル先生も機械。機械的に検索結果を返している以上、windowsが更新プログラムを発表しつづけるのと同じで、google検索のシステムにもまだ穴があります。そんな穴をついて、グーグル先生にバレないギリギリのラインを狙うSEO対策もあります。たとえばサテライトマルチサイト法(異なるドメイン、異なるサーバーなどに複数の内容の薄いサイトを作って、そこから自分のサイトにリンクを張る)などです。google検索はこのような手法はまだ検知できないか、検知できてるとしても、手を打っていいレベルかどうか判断できかねている状況と思います。
でも筆者はそのようなSEO対策はクライアントにすすめません。いずれグーグルの検索アルゴリズムはますますその検索精度を上げ、そのようなカモフラージュされたブラックなSEOもいとも簡単に見抜き、圏外に飛ばす措置をとることが予想されるからです。グーグルはAIを本格的に検索アルゴリズムに取り入れるでしょう。というか、世界最先端レベルのAI技術、ディープラーニング、量子コンピューターを先導してきたのがまさにgoogle社なのです。
ですから、そういうサイトが淘汰されるのは予測できます。そしてその時代になったとき、ますます評価が高まるのが、いわずもがな誠実で粋な記事です。
ちなみにペンギンアップデートは以下のように進化を重ね、2016年以降はアップデートの公式発表をやめて、日々自動でプログラムを改善しているそうです。日々進化するペンギンに対し、わたしたちもペンギンのように一歩一歩着実に前に進まないといけないようです。
ペンギンアップデート1.0(2012年)→ペンギンアップデート2.0(2013年)→ペンギンアップデート3.0(2014年)→ペンギンアップデート4.0(2016年)→以後、アップデートの発表はせず、日々改良。
コンテンツの自動生成、どこからかコピーしたコンテンツ(危険!)=パンダアップデートのこと
これもとても危険な行為です。googleからペナルティを受け、検索圏外に飛ばされる可能性があります。
具体的にはパンダアップデートです。パンダアップデートは
- 他のサイトをコピーしたサイト、価値のないサイトではないか?
- オリジナル性の高いサイト(本物のレビュー、お客さんの感想、独自のコンテンツや情報、レポート、研究、分析、専門家の意見などが含まれる)か?
- クレジット カード情報を安心して提供できるか?
- 文法ミス、スペルミス、事実間違いはないか?
- 記事の邪魔になるぐらい過剰な広告はないか?
- 洞察に富んだ、思慮深い記事、コンテンツか?
- コンテンツが外注などにより量産されているか?
です。ペンギンが被リンクの手法に対する精査だったのに対し、パンダはサイトの中身、コンテンツの精査ですね。パンダ、なんだ。
ただ、上記「コンテンツが外注などにより量産されている」については、実際に検知できてないケースも多くあります。
もちろんパンダも以下のように日々改善されていますので、今後そのようなサイトは検知されると思います。
パンダアップデート1.0(2011年)→パンダアップデート2.0(2011年)→パンダアップデート3.0(2012年)→パンダアップデート4.0(2014年)
筆者はひそかに、「洞察に富んだ、思慮深い記事」という部分に唾をつけています。今後何百年とキーでありつづける気がします。そして実際、ここを一番意識して筆者のクライアントのコンテンツ作りを進めています。
フリーライターやクラウドアウトソーシングなどを使って、職場・現場を知らない人に記事を書かせて公開する(うまく行く場合も)
これは上記パンダアップデートの「コンテンツが外注などにより量産されているか?」に絡む部分でもありますが、なかなかいいか悪いか言い切るのが難しい部分でもあります。
というのは、大手オウンドメディアや大手会社がライターにどんどん記事を書いてもらってそれでうまくいっているケースが多々ありますし、そもそも超大手ヤフーのあのトップページだってフリーライターや外部ライターがニュースを多く書いています。それで長年トップサイトとして文句なしに成り立っていますよね。
筆者の考えですが、専門家や本物の記者、現場を知っているその分野のライターの方が書くなら、うまくいくのだと思います。深い、思慮深い記事になるからです。
一方で、クラウドアウトソーシングなどを使って、見ず知らずの人に記事を書いてもらうとどうでしょうか?それをHPにアップしていって、アクセスを稼いでいく、SEOがうまくいく、というシナリオは筆者はあまり想像できません。内容の薄い記事は逆にSEO的にはデメリットしかありません。googleロボットに無駄なクローリングをしてもらうだけです。せっかくお客さんが訪問してくれたのに、自慢の庭を見せずに、汚いゴミ箱を見せるようなものです。
記事書きは甘いものではありません。現場の本当の経験がなければ、PVを得る記事を生み出すのは難しい、というのが筆者が異なる業種の企業のSEOやコンテンツ発信をやっていて感じるところです。
ただ、やり方によってはうまくいく場合もあるかもしれません。時代は常に変わっていきますので。そういう常識に囚われない、柔らかい頭皮をもっていたいものです。
記事発信で成功した参考すべきサイト
バズ部
このサイトは記事とは何かを考えさせてくれます。SEOの設定に精通していますし、記事も秀逸。とても勉強になります。
北欧、暮らしの道具店
社員で一丸となって記事を発信。圧倒的なSEO力を誇っています。ここ、ワードプレスではないんですよね。だから、記事に勝るSEOはないのかもしれません。
弊社の社外WEB担当
弊社の社外WEB担当では上記のようなSEO対策(ワードプレス化、SEO設定、記事共同制作、HPデザイン)をリーズナブルな費用で引き受けていますので、お気軽にご相談ください。Web制作会社のSEO面のサポートなどの実績もございます(『社外WEB担当サービス』のページでも紹介しています)。