何かを検索するとき、多くの方がGoogleやYahoo!を使います。
これを検索エンジンと言います。私たちに基本的人権が保証されているように、自由に検索エンジンを選ぶ権利もあります。
とはいえ、その性能面を見れば実質一択でした。Googleの検索性能はあまりに高く、Yahoo!の検索エンジンはGoogleの検索エンジンをそのまま採用しているため、日本における検索のほとんどはGoogleの検索エンジンによるものと言えます。GoogleとYahoo!で国内の検索エンジンシェアは9割以上だからです。
目次
DuckDuckGo(ダックダックゴー)は新時代を象徴する検索エンジン
そんな中、彗星のごとく現れた検索エンジンがダックダックゴーです。
検索性能は比較的高く、精度はさすがにGoogleほどではないにせよ、Googleの検索結果と比べて大きく劣っているという印象も受けません。実際にあなたが詳しい仕事や趣味に関わるワードで検索してみてください。検索結果に大きな不満を抱くことは少ないでしょう。
ダックダックゴーの特徴、メリット
ダックダックゴーの最大の特徴は、『利用者の利用履歴等を記録しない』ことです。
インターネット上でのユーザーの動きを一切記録しない
ダックダックゴーは、利用者の利用履歴等も個人情報も記録しないことを方針としています。利用者はとくになんの設定もすることなく、プライバシーが守られます。
cookie(クッキー)がデフォルトでOFF
ダックダックゴーはcookie(クッキー)がデフォルトでOFFです。
クッキー(Cookie)とは、スマホやパソコンなどに自動的に保存され、また一部は一定の条件下で広告配信事業会社にも保存されることがある情報のことです。
- 閲覧したウェブページ、ウェブサイトのアドレスなどの閲覧履歴
- 閲覧した日時、
- IPアドレス
- SNS閲覧履歴
- ショッピングサイト閲覧履歴
- 閲覧したサイトで入力した情報(ログインID、パスワードなど)
もちろん、クッキーには利用者のメリットもあります。たとえば、サイトへのログイン情報などです。一度保存しておけば、ショッピングサイトやSNSへの再訪時のログインがスムーズなので、ダックダックゴーでもそのようなクッキーの保存設定を利用者自らが行うことができます。
ダックダックゴーが優れている点は、たとえクッキーを使用する設定に変更したとしても、必要最低限のクッキーにとどめることです。ダックダックゴーの場合、クッキー内にIPアドレスやユーザー情報など個人を特定できる情報は含まれません。
『フィルターバブル』に陥らなずにすむ
フィルターバブルとは、Googleや各種SNSが利用者の行動履歴・検索履歴を記録し、AI学習することで、その利用者が『望むと望まざるにかかわらず』、利用者の主義や観点に合わないWEB上の情報から隔離され、本人の価値観や考え方という泡の中で孤立してしまう現象のことです。
この点、ダックダックゴーは個人の検索履歴を記録せず、いわゆるパーソナライズを行わないので、フィルターバブルに陥ることがありません。
広告がない(ほとんどない)
通常、GoogleやYahoo!では、検索結果の上部や下部、サイド部分に自動で広告やスポンサーが現れます。ユーザーにとっては必ずしも有用なものばかりではありません。
ダックダックゴーの場合、広告はほとんど出てきません。「中古車」という超ビッグワードでさえ、筆者が検索した場合、広告は出ませんでした(2023年7月に確認)
Torにも採用されている
Tor(トーア、The Onion Router)という秘匿性・匿名性の高いブラウザがあります。Torはプライバシーの高い通信、自由な通信を確保するために開発され、TCP(Transmission Control Protocol)を用いた匿名通信規格を持っています。
このTorを使った場合の検索エンジンにもダックダックゴーが採用されています。ダックダックゴーを採用することでインターネットに接続する場合の匿名性を担保しているのです。
『DuckDuckGo(ダックダックゴー)を使ってるのに履歴が残ります』
『DuckDuckGo(ダックダックゴー)を使ってるのに履歴が残ります』という疑問が寄せられることがあります。
基本的に、DuckDuckGoのサーバーには利用者の検索履歴、行動履歴は一切残りませんが、WEBブラウザのChromeやSafariを使ってダックダックゴーのサイトにアクセスすれば、ローカルな履歴がブラウザに残ります。詳しくは以下をご覧下さい。